当院の治療について|名古屋市西区清里町で内科、小児科、血液内科をお探しの方は【ひらファミリークリニック】まで

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ワクチンについて

2022年6月10日

当院での予防接種には予約が必要です。ワクチンの在庫の確認および手配のためにまずは当院へお電話(052-325-4100)にてお問い合わせ下さい。
※新型コロナワクチンのみWEB予約を受け付けております(必ず接種券がお手元にあることを確認してからのご予約をお願いします)。

【新型コロナウイルス感染症ワクチン】

新型コロナウイルス感染症に対するワクチンです。ワクチン接種による発症抑制効果と重症化抑制効果に関してはデルタ株と比較してオミクロン株では低下しているものの、その効果が示されています。特に重症化抑制効果は保たれており、3回目以降の追加接種による効果が示されています。
現在主に3回目および4回目接種が進められています。特に4回目接種では重症化リスクのある方(60歳以上の方または18歳以上60歳未満で重症化リスク因子のある方)を対象に進められています。
当院でも7月から新型コロナワクチンの接種を開始します。
接種券がお手元にあり、ご希望の方はお電話(052-325-4100)またはWEB予約にて承っております。
※18歳から59歳の方で、ご自身が重症化リスクに該当するか分からない方については、接種可否のご相談が可能です(重症化リスクに該当する場合は、接種前に行政へ申請をして接種券を受け取る必要があるため、直接ワクチン接種のご予約をされるのではなく、通常の診療時間内にご連絡・ご来院下さい)
※新型コロナウイルス感染症およびワクチンについての詳細はこちら

【小児の定期予防接種】

定期接種は予防接種法と呼ばれる法律に則って行われる予防接種であり、対象のワクチンを対象の年齢で接種した場合には費用の自己負担はありません。また予防接種による有害事象(副作用)が起こった際には、予防接種健康被害救済制度の対象となります。
※小児の定期予防接種の概要とスケジュールについてはこちら
※定期接種対象のワクチンであっても、対象の年齢で接種しない場合には任意接種(全額自費負担)となります。任意接種で有害事象が生じた場合には、医薬品副作用救済制度および生物由来製品感染等被害救済制度の対象となります。

項目:ロタウイルスワクチン

ロタウイルス感染症について
ロタウイルスは非常に感染力の強いウイルスで、主に乳幼児に胃腸炎を引き起こします。時に強い嘔吐や下痢によって脱水となり、重症化することもあります。また、まれですが脳炎や脳症を引き起こすこともあります。

ワクチンについて
2種類の経口生ワクチンがあります。ロタリックスは2回接種、ロタテックは3回接種になります。いずれのワクチンを使用しても構いませんが、同じワクチンでの接種が必要です。

対象の方・接種方法
ロタリックス:生後6週0日~24週0日(ただし1回目接種は生後20週0日まで)。
27日以上の間隔をあけて2回接種します。
ロタテック:生後6週0日~32週0日(ただし1回目接種は生後24週0日まで、2回目の接種は生後28日0日まで)。
27日以上の間隔をあけて3回接種します。

費用
無料

※ロタウイルスにはいくつかの型(種類)があり、ロタテックとロタリックスは対象とするロタウイルスの型の数が異なります。対象とするロタウイルスの型が1つであるものがロタリックスであり、5つであるものがロタテックです。いずれのワクチンを接種しても発症予防効果や重症化予防効果に大きな違いは報告されていませんので、いずれを選択しても問題ありません。そのため効果の面よりも、他の予防接種とのスケジュールの兼ね合いや接種開始週数などから接種のしやすいワクチンを選択するのが良いと思います。

項目:インフルエンザ菌b型(ヒブ)

インフルエンザ菌b型感染症について
インフルエンザ菌b型は鼻やのどの粘膜に住み着きますが、症状がないことも多いです。しかしながら何らかのきっかけで菌が体内に侵入して増悪をきたすと、肺炎、敗血症(血液の中に細菌が入り体中をめぐる病気)、髄膜炎(脳せき髄液に細菌が入り込む病気)、化膿性関節炎(関節内に細菌が入り込む病気)などの重篤な命にかかわる状態となります。

ワクチンについて
不活化の注射ワクチンです。ワクチン接種によって重症のインフルエンザ菌b型感染症を95%以上予防できると報告されています。

対象の方
生後2ヶ月以上5歳未満児

接種方法
1回目の接種を開始した時期によって接種回数が異なります。
生後2ヶ月~7ヶ月未満で開始した場合→初回接種3回+追加接種1回(標準)
生後7ヶ月~12ヶ月未満で開始した場合→初回接種2回+追加接種1回
生後12ヶ月以上で開始した場合→1回のみ
※初回接種は接種間隔を27日以上あけます。初回接種と追加接種の間は7ヶ月あけます。

費用
無料

項目:小児肺炎球菌

肺炎球菌感染症について
肺炎球菌は肺炎だけではなく、中耳炎・副鼻腔炎(蓄膿症)・髄膜炎など様々な感染症を引き起こします。特に敗血症や髄膜炎は重症化しやすく、特に髄膜炎では感染症が治ったとしても難聴・精神の発達の遅れ・四肢の麻痺などの後遺症が約10%に認められることが報告されています。

ワクチンについて
不活化の注射ワクチンです。日本では肺炎球菌ワクチンを開始したことにより、小児の重症肺炎球菌感染症が約60%程度減少したと報告されています。

対象の方
生後2ヶ月以上5歳未満児

接種方法
1回目の接種を開始した時期によって接種回数が異なります。
生後2ヶ月~7ヶ月未満で開始した場合→初回接種3回+追加接種1回(標準)
生後7ヶ月~12ヶ月未満で開始した場合→初回接種2回+追加接種1回
生後12ヶ月~24ヶ月未満で開始した場合→60日以上の間隔をあけて2回
生後24ヶ月以上で開始した場合→1回
※初回接種は接種間隔を27日以上あけます。追加接種は初回接種と60日以上あけ、かつ1歳に達した後に接種します(標準的には生後12ヶ月~15ヶ月未満)。

費用
無料

項目:B型肝炎

B型肝炎について
B型肝炎ウイルスが原因となり、急性または慢性のB型肝炎を引き起こします。急性肝炎では発熱や黄疸(体が黄色くなる)をきたし、一部には劇症肝炎とよばれる急激な肝障害に至り命を落としてしまうこともあります。また特に赤ちゃんや乳児期など小さな時期にB型肝炎ウイルスに感染すると持続感染となることがあり、その中の一部が慢性肝炎へ移行します。慢性肝炎は長期的には肝硬変や肝細胞癌の原因となります。感染経路としては母親からの垂直感染だけでなく、お友達や家族から唾液・汗・涙などを介して感染する水平感染がありますので、保育園などでの集団生活の前に予防接種を行うことが重要です。

ワクチンについて
不活化の注射ワクチンです。ワクチン接種によるB型肝炎予防効果は非常に高く、その効果は20年以上持続すると言われています。

対象の方
1歳未満児

接種方法
0歳のうちに3回接種を行います。1回目と2回目は4週間あけ、2回目と3回目の間は4~5ヶ月あけます。

費用
無料

項目:4種混合(ジフテリア・百日せき・破傷風・ポリオ)

病気について
[ジフテリア]
主にかぜ様の症状を引き起こしますが、一部で重症化して喉(のど)のあたりの腫れが強くなり窒息を引き起こしたり、心臓の筋肉にダメージを与えることで命に関わることがあります。
[百日せき]
長引くせきを特徴とする感染症です。1歳未満の乳児が百日せきにかかってしまうと呼吸が不安定になり命に関わることがあります。
[破傷風]
広く土の中に存在する破傷風菌が産生する毒素によって筋肉のけいれん・こわばりを引き起こします。特に重症の場合には顔の筋肉がひきつり、その後首から背中の筋肉がひきつることで体が後ろに沿ってしまうほどの筋肉のけいれんが生じます。その場合呼吸が上手くできず、窒息してしまうことがあります。
[ポリオ]
ポリオウイルスは多くの場合感染しても無症状ですが、約5%程度で発熱、咽頭痛、悪心などの風邪に似た症状を認めます。さらに1~2%ではウイルスが髄液に入り込み髄膜炎を起こし、手足の麻痺症状を起こします。麻痺が出た場合も多くは治癒しますが、一部の児では後遺症が残ります。

ワクチンについて
不活化の注射ワクチンです。上記の4種類の病気に対する混合ワクチンです。ジフテリア・百日せき・破傷風に対する3種混合ワクチン、ジフテリア・破傷風に対する2種混合ワクチン、破傷風に対する単独のワクチンである破傷風トキソイド、ポリオに対する単独ワクチンである不活化ポリオワクチンもあります。
規定回数の接種を行えば高い有効性が期待できますが、ジフテリア、百日せき、破傷風に対しては最後に接種してから10年程度で効果が減弱するため、必要に応じて適宜追加接種が望まれます。

対象の方
生後3ヶ月以上~90ヶ月未満児。

接種方法
初回接種として3週以上(標準的には3~8週)あけて3回接種。
追加接種として、初回接種終了から6ヶ月以上(標準的には12~18ヶ月後)あけて1回接種。
※11歳以上13歳未満の間にジフテリア・破傷風ワクチン(2種混合DT)の定期接種が必要です。
※任意接種にはなりますが、この時期にDTの2種混合ワクチンの代わりに百日せきも対象とする3種混合ワクチンの接種が推奨されています。また5~7歳の小学校入学前に主に百日せき予防目的で3種混合ワクチンの追加接種も推奨されています(任意接種)。

費用
無料

項目:結核

結核について
結核菌は空気感染をするため非常に感染力が強いことが特徴です。感染すると肺結核や腸結核、結核性髄膜炎、また全身に結核菌が広がる粟粒結核を引き起こします。成人でも重症化することはありますが、特に乳幼児では重症化しやすく命に関わることがあります。

ワクチンについて
BCGと呼ばれるスタンプ型の生ワクチンです。小児の結核性髄膜炎や粟粒結核といった重症の結核感染症の発病予防に有効です。

対象の方
12ヶ月未満児(推奨は生後5ヶ月~8ヶ月)

接種方法
1回接種

費用
無料

項目:麻しん(はしか)・風しん

病気について
[麻しん]
主な症状は最初に高熱・せきやのどの痛みといった上気道症状・めやに等がみられ、数日後に全身に赤い皮疹が出現します。肺炎、中耳炎、脳炎などの合併症を来すこともあり、時に命に関わることがあります。また結核菌同様に空気感染によりヒトからヒトへ感染するために非常に感染力が強いことが問題です。
[風しん]
主な症状は発熱、淡い発疹、首回りのリンパ節の腫れが挙げられます。麻しんと違い、発熱とほぼ同時に淡い発疹が全身に見られます。発疹は3-5日程度で改善するため、3日はしかと呼ばれることもあります。非常にまれに脳炎などを引き起こしますが、通常風しんは重症化することが少ない病気です。一方で、妊婦さんが風しんにかかってしまうと、胎児が難聴・心臓異常・白内障・精神運動発達遅滞などを伴うことがあり注意が必要です(先天性風しん症候群)。

ワクチンについて
麻しん・風しんに対する2種類混合の注射の生ワクチンです。いずれに対しても予防効果が確立されており推奨されますが、十分な免疫の獲得には2回の接種が重要です。

対象の方・接種方法
第1期:1歳以上2歳未満で1回接種します(標準的には1歳以降のなるべく早期に)。
第2期:6歳となる日の属する年度(年長児相当)で2回目の接種をします。

費用
無料

※「風しん第5期」についてはこちら
※「妊娠希望の方等への風しん抗体検査及び予防接種の費用助成」についてはこちら

項目:水痘(みずぼうそう)

水痘について
水痘・帯状疱疹(たいじょうほうしん)ウイルスの感染によって、全身の発疹(水疱)・発熱を引き起こす感染症です。時に肺炎や、髄膜炎や脳炎とよばれる神経系への感染を引き起こすことがあります。また妊婦さんは水痘が重症化しやすく、出産日までに感染すると赤ちゃんも重篤な水痘を発症しやすくなるため注意が必要です。

ワクチンについて
注射の生ワクチンです。非常に有効性が高く発症を80%以上おさえ、重症化はほぼ100%防ぐことができると報告されています。
対象の方・接種方法:1歳以上3歳未満の方。1歳以上で1回接種を行い、3ヶ月以上(標準的には6~12ヶ月)あけて2回目の接種を行います。

費用
無料

項目:日本脳炎

日本脳炎について
日本脳炎ウイルスに感染した豚の血を吸った蚊に刺されることで感染します。多くの場合はウイルスに感染しても無症状ですが、約1.0~0.1%で脳炎を発症します。脳炎が発症した場合は改善しても後遺症が残ることが多く、時には命に関わります。

ワクチンについて
不活化の注射ワクチンです。ワクチン接種により日本脳炎にかかるリスクを約75~95%程度減らすことができると報告されています。

対象の方・接種方法
第1期:生後6ヶ月以上~90ヶ月未満児。標準的には初回接種を3歳で接種間隔を6日以上あけて2回接種して、その後6ヶ月以上(標準的には1年あけるため4歳)あけて3回目の追加接種を行います。
第2期:9歳以上13歳未満で1回接種を行う(標準的には9歳)。

費用
無料

 

項目:子宮頸がん予防(HPVワクチン)
子宮頸がんワクチンの詳細はこちら

HPVと子宮頸がんについて
ヒトパピローマウイルス(HPV)が主に性交渉により子宮頸部に感染し、一部の方で子宮頸がんを引き起こします。

ワクチンについて
現在使用可能なワクチンは3種類あります(定期接種の対象ワクチンは2種類です)。HPVには型がいくつもあり、特にHPVの16型と18型では子宮頸がんを引き起こす可能性が高いためワクチンが導入されています。いずれのワクチンも子宮頸がんになるリスクの高い16型と18型はカバーしていますが、それ以外の型を対象としているかで違いがあります(2つの型を対象とするサーバリックス、4つの型を対象とするガーダシル、9つの型を対象とするシルガード9があります)。HPV感染は性交渉によって感染し、また感染後ではワクチンの効果は乏しいため、基本的には対象年齢の時期にワクチン接種をすることが推奨されています。当クリニックでは多くの型をカバーしているシルガード9をお勧めしています(2023年4月からシルガード9が新たに定期接種で使用可能となりました)。

対象の方
12歳になる日の属する年度の初日から16歳となる日の属する年度の末日までの女子(小学校6年生~高校1年生相当年齢の女子)。
※接種後に全身の痛みなどを訴える副反応報告事例が発生したことから、最近まで自治体からの個別通知によるHPVワクチンの接種勧奨の差し控えがされていました。その後接種者へのアンケートや調査の検証により、当初報告された副反応とワクチンとの間に因果関係は認められないとの結論に至り、2022年4月から接種の勧奨が再開されています。そのためその間にHPVワクチンの接種機会を逃した方に対して、現在あらためて接種の機会が設けられています。対象は平成9年度生まれ~平成17年度生まれ(誕生日が1997年4月2日~2006年4月1日)の女性の方です。ここに該当する方は無料で接種が受けられます。
※このほか、平成18・19(2006・2007)年度生まれの方は、通常の接種対象の年齢(小学校6年から高校1年相当)を超えても、令和7(2025)年3月末まで接種できます


接種方法
サーバリックス:適切な間隔をあけて3回接種が必要(標準的には初回接種から1ヶ月後に2回目、1回目から6ヶ月後に3回目の接種)を行います。
ガーダシルおよびシルガード9:適切な間隔をあけて3回接種(標準的には初回接種から2ヶ月後に2回目、1回目から6ヶ月後に3回目の接種)を行います。


費用
無料

【成人の定期予防接種】

項目:定期インフルエンザ

インフルエンザウイルス感染症について
主に日本では冬季に流行するインフルエンザウイルスの感染によって発症するウイルス感染症です。主な症状は発熱、頭痛、咽頭痛・咳・鼻水などの感冒様症状、筋肉痛、全身倦怠感などがあり、時に腹痛や下痢などのおなかの症状をきたすこともあります。おおむね1〜4日の潜伏期を経て発症します。発熱は数日継続し、多くの方では1週間程度で症状は軽快します。高齢者や持病がある方では、細菌感染の合併などにより時に命にかかわることがあります。子供では中耳炎や熱性けいれん、喘息発作を誘発して重症化することもあります。

ワクチンについて
不活化の注射ワクチンであり、主な効果は重症化抑制効果です。ウイルスを吸い込んだ後に発症することを押さえる発症抑制効果もありますが、年度によってワクチンの効果に変動が見られます。これはその年に流行することが想定される流行株を予測してワクチンの製造を行うためです。

対象の方
65歳以上の方、または60歳以上65歳未満で心臓・腎臓・呼吸器の機能障害あるいはヒト免疫不全ウイルスによる免疫機能障害のある方

接種方法
1回接種(年度で1回)

費用
1,500円

項目:定期高齢者肺炎球菌

高齢者の肺炎球菌感染症について
肺炎球菌は肺炎だけではなく、中耳炎・副鼻腔炎(蓄膿症)・髄膜炎・敗血症など様々な感染症を引き起こします。特に高齢者では敗血症や髄膜炎などの重症の肺炎球菌感染症を来しやすく、時に致命的となることがあります。

ワクチンについて
注射の不活化ワクチン(ニューモバックス)が使用されます。髄膜炎や敗血症といった重症の肺炎球菌感染症を50~80%程度予防できると報告されています。

対象の方
65歳、70歳、75歳、80歳、85歳、90歳、95歳、100歳の方で、過去に一度もニューモバックスによる予防接種を受けたことがない方、または60歳以上65歳未満で心臓・腎臓・呼吸器の機能障害あるいはヒト免疫不全ウイルスによる免疫機能障害のある方

接種方法
1回接種

費用
4,000円

※満65歳以上でこの項目にある定期高齢者肺炎球菌ワクチンの対象年齢に該当しない方は、任意接種でのニューモバックス投与の助成が受けられます。つまり名古屋市民であれば満65歳以上の方で、ニューモバックス未接種の方はどの年齢の方でも同額の助成が受けられます(詳細はこちら)

項目:風しん第5期

概要
昭和37年4月2日から昭和54年4月1日の間に生まれた男性を対象に、風しんの抗体検査とその結果に応じて必要があれば(抗体が低ければ)ワクチン接種が無料で受けられる制度です。
※この年代の男性は、制度上これまでに風しんの予防接種を一度も受ける機会のなかったためです。
※抗体が低い場合に使用するワクチンは風しんと麻しんの混合ワクチンである「MRワクチン」です。

費用
抗体検査、ワクチン接種共に無料。

※上記の風しんワクチンのように生まれた年代によってワクチン接種が充分でない方がいます。その他にも必要なワクチンを打ち損じてしまっている方もいます。そのような方に対して追加でワクチン接種を行うことをワクチンのキャッチアップといいます。詳細はこちら
※子宮頸がんワクチンのキャッチアップ事業についてはこちら

【任意予防接種】

項目:流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)

流行性耳下腺炎について
感染から約2週間程度の潜伏期の後に唾液腺とよばれる耳の下や顎(あご)の下にある唾液を出す臓器の腫れや発熱で発症します。基本的には軽症のことが多く、時にはおたふくかぜに特徴的な唾液腺の腫れがなく、軽い風邪症状と似た症状のみで改善してしまうこともあります。しかしながら、時に重症な合併症である髄膜炎、脳炎、精巣炎、難聴などを引き起こすことが知られています。特に難聴は0.2~0.5%程度で起こる治りにくい合併症であり、その後の日常生活に影響が出ることがあります。また、成人してからのおたふく感染では精巣炎をきたすことがあり、その後に生殖能力の低下を認めることもあります。また妊婦さんが妊娠初期に感染すると流産の原因ともなります。

ワクチンについて
注射の生ワクチンです。2回接種により80%以上の有効性が報告されています。

対象の方
1歳から6歳となる日の属する年度にある児。

接種方法
1歳以降で1回接種。1回目から4週間以上あけて2回目を接種します(標準的には1歳で1回、5~6歳で2回目の接種をすることが多いです)。

費用(自己負担金)
3,000円(1回のみ)
※日本小児科学会などは十分な免疫効果を得るために2回接種を推奨していますが、名古屋市の助成が受けられるのは1回分の接種のみです。2回目は自費となり、当院の場合6,000円かかります。

項目:「妊娠希望の方等への風しん抗体検査及び予防接種の費用助成」

概要
妊娠を希望する女性、妊娠を希望する女性のパートナー、妊娠中の女性のパートナーまたは同居人の方を対象として先天性風しん症候群(妊婦さんが風しんにかかることで胎児が難聴・心臓異常・白内障・精神運動発達遅滞などをきたすこと)を防ぐ目的で実施されます。そのため、上記の対象の方で以下の3つを全て満たすことが本制度の条件となります。
・平成26年4月以降に風しん抗体検査を受けていないこと
・過去に風しんワクチン(風しん・麻しん混合ワクチン(MRワクチン)含む)による予防接種を2回うけていないこと
・過去に風しんにかかったことがないこと

費用(自己負担金)
無料

※ワクチンによる先天性風しん症候群を確実に防ぐために、妊娠中の女性および妊娠の可能性がある女性は接種できません。女性は接種前1ヶ月程度避妊し、確実に妊娠していない状態で接種を受けてください。また接種後2ヶ月間の避妊が必要です。
※男性が接種する場合の避妊は必要ありません。

項目:帯状疱疹
帯状疱疹ワクチンの詳細はこちら

帯状疱疹について
帯状疱疹と水ぼうそうは同じ水痘・帯状疱疹ウイルスによって起こりますが、帯状疱疹は既に水痘・帯状疱疹ウイルスにかかったことがある人に起こります。水痘・帯状疱疹ウイルスは1回かかってしまうと、病気が治ってもウイルス自体は体の中(神経根とよばれる神経の中)に潜んでおり、体調不良の際や他の病気にかかり免疫能が低下した時に、潜んでいた水痘・帯状疱疹ウイルスが再活性化することによっておこります(生涯で3人に1人が帯状疱疹になると言われています)。通常は抗ウイルス薬による治療で帯状疱疹は改善しますが、一部の方で皮疹は改善しても疼痛が残ってしまうことがあり、こうなってしまうと痛みの改善がみられにくく、痛みがつらい状態となります(帯状疱疹後神経痛)。

ワクチンについて
注射の生ワクチンと注射の不活化ワクチンがあります。生ワクチンは小児の定期ワクチンで使用されている水痘ワクチンと同じものであり、1回接種である程度の有効性が報告されています。一方で不活化ワクチンは最近使用できるようになったワクチンで2回の接種が必要ですが、約90%以上の帯状疱疹発症効果が報告されており有効性が非常に高いワクチンです。

対象の方
満50歳以上の方。

接種方法
生ワクチン(水痘ワクチン)は1回接種です。
不活化ワクチン(シングリックス)では2回の接種が必要です。2回目は1回目接種から2ヶ月~6ヶ月あけて接種します。

費用(自己負担金)
生ワクチン(水痘ワクチン)の場合4,200円。
不活化ワクチン(シングリックス)の場合、一回につき10,800円(2回接種で21,600円)。

※費用の助成は生涯に1度で、どちらかのワクチンのみです(シングリックスの場合は1度の助成が2回接種分です)
※名古屋市では全国に先駆けて帯状疱疹の不活化ワクチンに1回約1万円の補助を出しています。高い有効性のあるワクチンを、助成を受けて接種できるためお勧めしています。

項目:高齢者肺炎球菌

概要
定期高齢者肺炎球菌ワクチンの対象とならない満65歳以上の年齢の方を対象とした、ニューモバックスによる予防接種の費用の助成制度です。過去に1度もニューモバックスの接種を受けていないことが条件です。

費用(自己負担金)
4,000円
詳細はこちら

【任意接種(自費接種)ワクチン費用一覧】

以下全て税込み

インフルエンザワクチンインフルエンザワクチン
1回目3,000円 2回目2,500円
ロタウイルスワクチンロタテック(3回接種必要)  9,000円
ロタリックス(2回接種必要)  13,500円
肺炎球菌ワクチンプレベナー(主に小児用)11,000円
ニューモバックス(主に高齢者用)8,500円
B型肝炎ワクチンビームゲンまたはヘプタバックス  いずれも6,000円
4種混合(DPT-IPV:ジフテリア、ポリオ、破傷風、不活化ポリオ) テトラビックまたはクアトロバック
いずれも10,000円
3種混合(DPT:ジフテリア、ポリオ、破傷風) トリビック 4,500円
2種混合(DT:ジフテリア、破傷風)DTビック 4,000円
破傷風トキソイド沈降破傷風トキソイド 3,000円
麻しん・風しんワクチン(MRワクチン)ミールビックまたは乾燥弱毒生マシン風シンワクチン 
いずれも9,000円
水痘ワクチン乾燥弱毒生水痘ワクチン 6,000円
おたふくワクチン乾燥弱毒オタフクワクチン 6,000円
日本脳炎ワクチン エンセバックまたはジェービックV 
いずれも6,000円
子宮頸がんワクチン(HPVワクチン)サーバリックス 16,000円
ガーダシル 16,000円
シルガード9  28,000円
帯状疱疹ワクチン乾燥弱毒生水痘ワクチン 6,000円
シングリックス 21,000円

※上記にないワクチンも可能な場合がありますので、お気軽に当院までお問い合わせください(052-325-4100)。

【ワクチンのキャッチアップについて】

不足しているワクチンを追加で接種することを「キャッチアップ(catch up=追いつく)」といいます。
誕生日により接種不足の可能性のあるワクチンを記載いたします。詳細はこちら
※子宮頸がんワクチンのキャッチアップ事業についてはこちら