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生活習慣病について

2022年5月15日

1.生活習慣病とは

生活習慣病とは、食の習慣、運動の習慣、休養、喫煙、飲酒などの生活習慣が、その発症や進行に大きく関係する病気のことです。以前は「成人病」などとも呼ばれていましたが、子供の頃からの乱れた食生活や運動不足などの生活習慣がベースとなり、飲酒や喫煙も関与することで発症する病気であることから、「生活習慣病」と呼ばれるようになっています。
生活習慣病に属する病気はたくさんありますが、代表的なものとしては糖尿病、脂質代謝異常症(高脂血症)、高血圧症、高尿酸血症などが挙げられます。これらの病気が増悪、および複数重なることで、心筋梗塞、脳卒中(脳梗塞や脳出血、クモ膜下出血)、脂肪肝、肝硬変、慢性腎臓病などが引き起こされます。また喫煙は肺がんをはじめとする多くのがんのリスクとなることが明らかとなっており、その他にも慢性気管支炎や慢性閉塞性肺疾患と呼ばれる咳や痰、呼吸困難症状を来す病気のリスクにもなります。
そのため生活習慣病やメタボリックシンドロームと診断された方はもちろん、現在の生活習慣に不安を抱えている方は早期にご自身の生活習慣を見つめ直し、継続可能な方法で改善をする必要があります。生活習慣の改善後も生活習慣病の状況が思わしくない場合や、いろいろな原因で生活習慣の改善が思ったように進まない場合は、薬剤を用いた治療を行うことも重要になります。

2.生活習慣の改善と薬物治療について

生活習慣の改善は生活習慣病に対して最も重要な治療になります。しかしながら生活習慣の改善は、時に薬物による治療よりも困難であることがあります。つまり仕事・家事・育児などによる制約や持病による運動の制約など、個人個人により様々な事情があり、加えて生活習慣の改善(具体的には適度な運動や食事量・内容・時間帯の変更)は多くの場合苦痛を伴うため、数日は行うことができても、長期的に継続していくことは非常に難しいと考えます。そのため、当院ではお一人お一人の病気を含めた体の状態だけではなく、お仕事や趣味などの生活全般を考えながら治療の提案をさせて頂きたいと思っています。具体的な方法はお一人お一人で異なりますが、一例としては以下のような方針が挙げられます。

  • まず採血・画像検査・体組成計などを用いて体の状況を具体的な数値で可視化をして、ご本人にもご理解頂ける形で問題点を浮き彫りにします。
  • さらに実際の日常のスケジュールを確認させて頂き、改善可能な部分を一緒に探ります。また病気の状況から必要に応じて薬物による治療の併用をご提案します。
  • 一緒に決めた生活習慣の改善や、必要に応じて薬剤による治療を実践して頂きます。
  • 定期的に問診・診察・検査を行うことで治療の経過を一緒に確認して、治療内容の推敲を行っていきます。

このように定期的に受診して頂き診察や検査を受けて頂くことで、具体的な数値による改善または増悪を含めてご自身で感じて頂き、我々医療スタッフと状態を共有することで、治療継続のモチベーション維持につなげて頂ければと思います。
とても大切ではあるものの一人では継続が難しい生活習慣改善という治療と必要に応じたお薬による治療を、患者さんと二人三脚で納得して頂いたうえで進めていければ良いと考えています。

※禁煙が難しい方は当院では禁煙外来も行っていますので、お気軽にご相談ください。